電気用語

kVAとkWの違いは?kVAをkWに変換する方法とは

電気料金の計算の仕方がわかりません。
kWとkVAの違いについて教えてください。

電気料金の計算などでよく目にする「kWとkVA」。

本記事では、kWとkVAの違いや計算方法について解説します。

この記事でわかること
  • kWとkVAの違い
  • kWとkVAの換算方法
  • 電気料金や消費電力の計算方法
  • 電気料金を節約する方法

kWとkVAの違いを知ることで電気料金の計算ができます。

生活にとても役立つので覚えておきましょう。

この記事の信頼性
  • 筆者は大手建設会社で電気に関する設計・施工を担当【電気のプロ】
  • 電気料金の算出から電気代を節約するお得な方法に関する知識まで幅広く網羅
電気用語は一見難しそうですが、実はとてもシンプルです。
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kWとkVAの違いとは?

kWとkVAの違いとは?

kW(キロワット)とは?

電気ってkWとかkVAとかわかりにくいよね。

まず、kW(キロワット)とは何か。

そもそもkWの「k(キロ)」は、数学の記号で1000倍のことを意味します。

  • kW:W(ワット)の1000倍
  • kVA:VA(ブイエー)の1000倍

そのため、kWとkVAの違いを考えるためには、WとVAの違いを理解すれば良いことになります。

W(ワット)は家電製品にも書いてある電気容量のこと。
つまり「その製品を使うとかかる電気の量」を意味してるよ。

W(ワット)とは「消費電力」(別名「有効電力」)

みなさん、消費電力って聞いたことありますか。

消費電力とは、「その製品を使うとかかる電気の量」のことを意味します。

つまり、消費電力が大きいものは電気代が高いものとなります。

代表的な家電の消費電力(一例)
  • 洗濯機:800[W]
  • エアコン:900[W]
  • ドライヤー:1000[W]
  • 電子レンジ:1000[W]
  • 電気ポット(電気ケトル):1200[W]
温めたり、冷ましたりする家電製品は電気量(=電気料金)が高いものが多いんだね。

少し難しいですが、消費電力のことを別名「有効電力」ともいいます。

これはkVAについて考える上で、必要となる知識です。

「消費電力=有効電力」と覚えておきましょう。

W(ワット)の計算方法

消費電力の意味はわかったけど計算方法は……。

それでは、具体的に次のような家庭用エアコンの消費電力[W]を計算してみましょう。

  • 定格電圧:200[V]
  • 定格電流:5[A]
  • 力率:0.8(80%)

ここでとても重要なのが「力率」です。

力率とは「損失分を除いた実際に機器の動作に使われる電力量の割合」のことで、理想的な状態は「1(100%)」

力率は少し難しいので、簡単にするために「効率」と置き換えよう。

エアコンの場合、1000[W]の電気量を使っても、実際に部屋を温めたり、冷やしたりするのに使われるのは800[W]程度。

残りの200[W]は途中で外部に放出されています。(これを「損失分」といいます)

人間で例えると、ご飯を1kg食べても、汗などで代謝されるから実際に体に吸収されるのは800g程度ってことか。

なお、力率は「cosθ(コサインシータ)」と表記します。

実際に計算してみると、消費電力(有効電力)は、

200[V]×5[A]×0.8=1000[VA]×0.8=800[W]=0.8[kW]

となります。

kVA(ケーブイエー)とは

kWはなんとなくわかったけど、kVAは意味不明…

kVAは「VAの1000倍」という意味です。

VAと書くとわかりにくいですが、「V」と「A」に分けるとなんとなく見たことがあると思います。

  • V(ボルト):電圧のこと。(例:家庭のコンセントは100V)
  • A(アンペア):電流のこと。(モノによって数値が異なる)

家庭で考えると、コンセントは100[V]です。(一部、エアコンに200[V]コンセントがあります)

つまり、テレビでも、ドライヤーでも、洗濯機でも、電圧[V]は一緒です。

一方、電流[A]はモノによって異なります。

電気代が高い家電は電流[A]が大きいってことだね。

「VA」とは電圧を表す「V(ボルト)」と電流を表す「A(アンペア)」を掛け合わしたものです。

つまり、「VA=V×A」ということになります。

読み方はアルファベットをそのまま「VA(ブイエー)」と読みます。

VAとは「皮相電力」

さきほど、Wは「消費電力=有効電力」と説明しました。

一方、VAは「皮相電力(ひそうでんりょく)」といいます。

皮相(ひそう)とは「物事の表面。うわべ。うわっつら。」

皮相電力とは、「実際に生じる損失分を考慮しない、理論上の電力値」のことです。

さきほどkWは消費電力のことで、力率を考慮した実際に消費する電力量のことだとご説明しました。

一方、皮相電力は「力率を考慮しない理論上の電力量」のことをいいます。

人間でいうと、ご飯を1kg食べたら一切代謝されずに、そのまま1kg体重が増えるってことか。

kVAの計算方法

具体的に例をもとに計算方法を見ていきましょう!

次のような家庭用エアコンを例に考えます。

  • 定格電圧:200[V]
  • 定格電流:5[A]

この場合、皮相電力=200[V]×5[A]=1,000[VA]=1[kVA]となります。

家電製品の消費電力の考え方【kW?kVA?】

家電製品の消費電力の考え方【kW?kVA?】

家電製品の取扱説明書を見ても、[kVA]しか書いていないときや[kW]しかかいていないときがあります。

結論からいうと、家電製品のように小型の電気設備は「kVA=kW」と考えて大丈夫です。

実際、家電製品の力率はほぼ1(100%)のため、計算しても「kVA=kW」になります。

考慮しなければいけない場合はどんなときかというと、

具体的には業務用エアコンや業務用冷蔵庫などです。

そのため、ご家庭であれば「kVA」と「kW」は同じものと考えてまったく支障ありません。

工場やビルなどの大規模事業者の場合、皮相電力[kVA]ではなく、有効電力(消費電力)[kW]を見ればどのくらい電気を使うかがわかります。

まとめ:kVAとkWの違いは「損失」

「kVA」と「kW」は

最後に本記事のまとめです。

この記事のまとめ
  • 電力量は皮相電力と有効電力(消費電力)の2種類
  • 皮相電力[VA]:“損失を考慮しない”理論上の電力量
  • 有効電力(消費電力)[W]:“損失を考慮した”実際の電力量

つまり、「kVA」と「kW」の違いは”損失を考慮するかしないか”ということです。

一般家庭では「kW=kVA」と考えても大きな差はありません。工場など大きなモーターやポンプを使う場面で差が生じます。

ちなみに、電力の損失分を「無効電力」といいます。

イメージとしては有効電力(消費電力)と無効電力を足したものが皮相電力と思って大丈夫です。

皮相電力=有効電力(消費電力)+無効電力

これで電気料金の計算ができそう。

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